マッチングアプリで女性が疲れやすいのは、いいねの多さが原因ではなく、大量の相手を評価し続けることそのものが負担になっているからです。相手の質への不安にも、根拠があります。
毎日届くいいねに目を通すだけで一日が終わる、丁寧に対応しようとするほど誰が誰か分からなくなる、それでいて下心が透けて見える相手や業者らしき相手への警戒も欠かせない——そんな状態が続いているのではないでしょうか。
この記事では、女性が疲れやすい理由を数字で確認し、相手を見極める負担を減らす具体的な方法、そしてこの疲れが一時的なものかどうかを見分ける基準まで、順番に解説します。
女性が疲れやすいのは、いいねの多さだけが原因ではない
いいねが多くても、交際に至る割合は男女でほぼ変わらない
マッチングアプリで女性は男性より多くのいいねを受け取る傾向があるとよく言われます。毎日大量に届くいいねを見て「選ばれる側は楽そう」と思われがちですが、実際に疲れているのは受け取る本人です。
マッチングアプリの利用実態調査(MMD研究所、2025年)によると、マッチングサービス・アプリで出会った相手と交際したことがある人の割合は、男性53.4%、女性56.5%とほぼ同じ水準でした。いいねの受信数に男女差があるとしても、それが実際に良い出会いにつながるかどうかは別問題だということです。いいねが多いことは、疲れが少ない理由にはなりません。
選ぶこと自体の疲れは、判断疲れ型に近い
いいねの数より負担になっているのは、届いた相手一人ひとりのプロフィールを見て、返信するかどうかを判断し続けるという作業です。
結婚相談所ZWEI(ツヴァイ)の調査によると、婚活疲れは3つのタイプに分かれ、そのうち相手を見極め判断し続けることが負担になる「判断疲れ型」は11.3%を占めています。女性が感じる「選ぶ疲れ」は、この判断疲れ型に近い状態です。相手の人数ではなく、一人ひとりを評価し続けるという作業量が、疲れの正体になっています。
判断疲れ型に近いかどうかは、この2点で確認できる
自分が判断疲れ型に近いかどうかは、次の2点で確認できます。新しいいいねが届いたとき、内容を見る前に「また判断しなきゃ」と気が重くなるかどうか、そして今日届いたいいねの数を、アプリを見返さずにすぐ答えられるかどうかです。前者に当てはまり、後者がすぐ答えられない場合は、判断疲れ型に近い状態だと考えられます。
相手の質への不安は、思い込みではない
判断し続けることの負担に加えて、女性が抱えやすいのが、相手が信用できる人かどうかを見極める負担です。「怖がりすぎかもしれない」と感じている人もいるかもしれませんが、この警戒心には、実は根拠があります。
出会い系サイト関連の金銭トラブル相談は、年間数千件にのぼる
独立行政法人国民生活センターの集計によると、出会い系サイトに関する消費生活相談は、2023年度に6,938件、2024年度に4,402件、2025年度に3,399件寄せられています。件数は年々減少傾向にあるものの、依然として年間数千件規模の相談が続いている状態です。
マッチングアプリでのやり取りに警戒心を持つことは、過剰な思い込みではなく、実際に一定数のトラブルが起きているという事実に基づいた、合理的な感覚だといえます。
トラブルの多くは、特定のパターンに集中している
国民生活センターが公開している相談事例を見ると、内容には共通点があります。多くは、知り合った相手からポイントの購入を持ちかけられる、投資話に誘導される、支援金や報酬を理由に金銭を要求されるといった、金銭に関するトラブルです。
つまり、警戒すべき対象は「マッチングアプリを使う人全般」ではなく、こうした特定のパターンに当てはまる相手です。次の章では、この特徴を踏まえて、判断にかかる負担を減らす方法を見ていきます。
すでに金銭を払ってしまった場合は、消費生活センターに相談できる
もし実際にポイントの購入や送金をしてしまった場合でも、一人で抱え込む必要はありません。全国共通の消費者ホットライン「188(いやや!)」に電話をかけると、最寄りの消費生活センターにつながり、相談できます。専門の相談員が、状況に応じた対応方法を案内してくれます。自分だけで解決しようとせず、早めに相談することが、被害の拡大を防ぐことにつながります。
選ぶ疲れを減らす、具体的な絞り込み方
判断疲れ型の負担は、相手一人ひとりに時間をかけて向き合おうとするほど大きくなります。ここでは、その負担を減らすための具体的な絞り込み方を見ていきます。
すべてのいいねに目を通す必要はない
届いたいいねを一件ずつ丁寧に検討しようとすると、それだけで時間と気力を消耗してしまいます。プロフィール写真がない、自己紹介文が空欄のまま、といった最低限の情報すら整えていない相手は、その時点で見送ってしまってかまいません。
きちんとプロフィールを作り込んでいる相手ほど、真剣に活動している可能性が高くなります。逆に情報が少ない相手にまで時間をかけて検討するのは、労力に見合わないことのほうが多いです。まずは形式的な基準で機械的に絞り込み、そのうえで残った相手だけをじっくり見る、という順番にするだけで、判断にかかる負担は大きく減ります。
危険なサインを先に知っておくと、判断が早くなる
前の章で見た相談事例には、共通するパターンがあります。マッチング直後から「お金の話」や「報酬」「投資」といった単語を出してくる相手、他のSNSやアプリへすぐに誘導しようとする相手は、この時点で対応しなくてかまいません。
こうしたサインをあらかじめ知っておくと、一つひとつのメッセージの意図を考え込む必要がなくなり、判断にかかる時間が短くなります。迷ったときに立ち返る基準を持っておくことが、選ぶ疲れを減らす一番の近道です。
プロフィールの書き方で、下心のある相手からの反応を減らせる場合がある
過度に露出の多い写真や、連絡先を匂わせるような書き方は、下心のある相手からの反応を集めやすくなります。逆に、趣味や仕事など具体的な情報をきちんと書き、誠実な出会いを求めていることが伝わる文面にしておくと、真剣度の低い相手からのアプローチは自然と減ります。プロフィールは、良い相手を引き寄せるだけでなく、望まない相手を遠ざける役割も持っています。
この疲れが一時的なものか、見直すべきサインかを確認する
絞り込み方を変えても、なお疲れが残る場合があります。ここでは、その疲れが一時的なものなのか、活動の仕方を見直すべきサインなのかを確認します。
判断疲れ型に強く当てはまるなら、量を減らしても回復しにくい
H2-1で見た判断疲れ型は、単純にやり取りの量が多すぎることが原因の疲れとは性質が異なります。通知の多さではなく、初対面の相手を毎回一から評価し続けることが負担になっているため、いいねの受信数を絞り込み方で減らしても、根本の疲れは残りやすい状態です。
絞り込みの基準を持ってもなお、アプリを開くこと自体が億劫に感じられるなら、それは活動量の問題ではなく、判断し続けるという仕組みそのものが今の自分に合っていないサインだと考えられます。
それでも状況が変わらないなら、環境を変えることも選択肢になる
判断疲れ型に強く当てはまり、絞り込みの工夫を試しても状態が変わらない場合、無理に同じやり方を続ける必要はありません。一時的に活動を休む、あるいは自分で一件ずつ判断し続ける必要のない出会い方に環境を変えることも、選択肢の一つです。
どちらを選ぶにしても、まずは自分の疲れが判断疲れ型に当てはまるかどうかを確認することが、次の行動を決める最初の一歩になります。
まとめ:選ぶ疲れの正体を知り、絞り込み方を変えてみる
マッチングアプリで女性が疲れやすいのは、いいねの多さが原因ではありません。いいねが多くても交際に至る割合は男女でほぼ変わらず、負担になっているのは、大量の相手を評価し続けるという判断疲れ型の疲れです。相手の質への不安も、思い込みではなく、実際に一定数のトラブルが起きているという事実に基づいた合理的な感覚です。
プロフィールが整っていない相手や、金銭に関するサインが見える相手は、その時点で見送ってしまってかまいません。この絞り込みだけで、判断にかかる負担は大きく減らせます。
今日は、届いているいいねを、プロフィールの完成度だけで一度ふるいにかけてみてください。それでもアプリを開くのが億劫に感じられるなら、それは活動量の問題ではなく、活動の仕方を見直すサインです。
判断疲れ型以外の疲れのタイプも含めた全体像は、別記事「マッチングアプリに疲れた・うまくいかない人へ|原因診断と続ける目安」で確認できます。
Q&A
プロフィールが整っている相手でも、実際に会うと違うことがあります。それでも絞り込みの基準は意味がありますか?
プロフィールの完成度による絞り込みは、あくまで最初の足切りです。会ってみないと分からない部分は残りますが、明らかに情報不足の相手を除外するだけでも、検討する母数自体が減り、負担は軽くなります。
男性からのメッセージがテンプレートっぽくて疲れます。どう考えればいいですか?
本文で紹介した基準(プロフィールの完成度、金銭に関するサイン)とは別の負担です。メッセージのやり取り自体の負担については、別記事「マッチングアプリのメッセージに疲れたら|今日からできる対処法」で詳しく解説しています。
業者・既婚者を疑いすぎて、良い出会いを逃していないか心配です。
本文で紹介した基準は、疑わしい特定のサインに絞ったものなので、必要以上に多くの相手を除外することにはなりにくいです。基準に当てはまらない相手まで警戒しすぎる必要はありません。
女性は無料で使えるアプリが多いですが、それが疲れの原因になっていますか?
無料で使えることが、疲れの直接の原因とは考えにくいです。本文で見たとおり、疲れの正体は判断し続けるという作業量にあり、料金体系とは別の問題です。
同時進行している相手が多いと、絞り込みの基準はどう変わりますか?
変わりません。同時進行している人数が多いほど、一件あたりに使える時間は限られるため、本文で紹介した絞り込みの基準は、人数が多い人ほど有効に働きます。
プロフィールを非公開にするなど、届くいいねの数自体を減らす設定は効果がありますか?
届くいいねの数そのものを減らす一つの手段にはなります。ただし本文で見たとおり、疲れの原因は数そのものより判断作業にあるため、数を減らしても判断作業自体が残っていれば、疲れが完全になくなるわけではありません。
男性にも同じような判断疲れ型はありますか?
あります。婚活疲れの3タイプは男女共通の分類で、判断疲れ型に当てはまる男性もいます。ただし女性の場合は、受け取るいいねの数が多い傾向があるぶん、判断疲れ型に陥りやすいという違いがあります。


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